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DIALOGUE

CHIYODAYA

Nagoya Butsudan

Chiyodaya Limited Partnership was founded in 1935. Mr. Kushida, the third generation of the company, continues to create Nagoya butsudan (Buddhist altars) with various designs by utilizing his network of various craftsmen. We interviewed Mr. Kushida, the third generation lacquer craftsman, and his father, the second generation, who is also a craftsman.

「名古屋仏壇」は江戸の頃から、約400年の伝統があるとのことですが、どのような特徴があるのでしょうか。

名古屋仏壇っていうのものの歴史としては江戸の頃からで、大体400年以上です。産地指定を昭和50年に受けました。一番の特徴は本体が高いところ。木曽三川の水害が多かったから。扉が開く場所の位置が高いから、金箔が張ってあったり、装飾がしてある部分が水につからないようにっていうことです。

名古屋仏壇に関しては、木曽ヒノキっていう優秀な材料が近くで手に入るから、伝統工芸品の指定にも木曽ヒノキを使うことって書いてありますね。京都は杉だったりするね、っていってもね、上から漆を塗るから、表には杢目は出てないんですけど、実はそういう木を使っています。

材料にも地域性があるんですね。杉と檜と、どう違いがありますか?

杉は杢目がきつくて、硬いところと柔らかいところが凸凹の杢目になってるから、その凹凸を埋めるために漆職人さんが、しっかり仕事をしてやっと綺麗にする。で、そこで手間がかかっているから、ちょっと高額なんですね。

でも、名古屋仏壇は木曽ヒノキっていう良い材料を使ってるから、杉よりも手間をかけずに綺麗に漆が塗れる状態になるんです。ただね、その分木の繋ぎ目が割れやすい。それを割れにくくするため、もしくは繋ぎ目が目立たないように、角に金具を使っている。全ての繋ぎ目に金具を付けるから、それで名古屋仏壇は見た目がゴージャスになっているんです。

お仏壇のデザインというのは、お寺の建築を連想させるように感じますが、そもそも仏壇というのはどんなものでしょうか。

現代で言うと、仏壇は先祖をお参りするものっていうのが、皆さんメインになっちゃってるんですけど、そもそもは、仏さんをお祀りするという宗教的な行事を自宅でもできるようにっていうのがメインで、位牌を入れるのはおまけだった。だから、仏壇というのは、お寺の風景の基本的な構造をここに凝縮してあるデザインなんですよ。

そうなんですか。それは日本の方でもあまり知らないですよね。

うんまあ。今は文化的に位牌を入れるね。「おばあちゃんが亡くなったから仏壇が欲しい」というように、現代は、死者をお参りする意味の方が強いから、それが正解なのかもしれないけど、あくまでも、お家でもお寺と同じようなお参りができる空間を昔は持ちたかったんですよね。初めは一部のお金持ちしか持てなかったものが、江戸の頃にみんな持っていいよってなって、日本中に普及していったんだからね。

名古屋仏壇は、昔からこのように豪華なデザインだったのでしょうか。

仏さんを祀るっていうのはスタートなんですけど、箱形になってくるっていうのは近代かな。伝統的と言いながらも、ほんとうにこの形になってきたのが、100年経つかどうか。水害のために台が上に上がってきたっていうのも意外と新しくて、100年ぐらい前なのかな、とにかく100~150年くらい前から、やっと職人さんが気合い入れて作ったものを買っていただけるっていう環境になってきた。それよりも昔は、皆さんそんな事にお金を使うような生活水準じゃなかったのかもしれないね。

明治なのか大正なのかはわからないですけど、職人も、こういう装飾的な方面に気合が入ってくるのは意外と近しい。昔から、できた時からこういう風だったって皆さん思っているけど、最初はこんな金ぴかじゃなかった。意外と進化してるんですね。近年になって、職人さんたちが色々腕を磨く中で自分の腕を発揮したくて、こんなんやってみました、これもやってみましたというような形で徐々に豪華になってきています。

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