HINA VASE

3月3日のひな祭りに飾られる雛人形。雛人形の歴史は古く、その起源は今から約1000年前にまでさかのぼります。旧暦の「上巳の節句(じょうしのせっく)」に、春を祝福し、無病息災を願う行事として、紙の人形を川に流すようになったと言われています。また、この頃は桃が咲く季節であることから、「桃の節句」とも呼ばれています。
近代になると「我が子が無事に成人するまで健康でいられますように…」と祈りを込めて、厄払いやお守りとしてそばに置かれるものとなり、やがて幾重にも重なる美しい着物をまとった人形として、各家庭ごとに飾られるようになりました。内裏雛と呼ばれる男女一対の人形をはじめ、さまざまな特色を持つ大変華やかな雛人形たちは、時代を超えて今もなお多くの人々に愛されています。
長江人形の北川慎也氏は、名古屋独自のスタイルを継承する雛人形作家として活動を続けております。伝統的な常識に捉われず、素材選びから人形と共に飾られる小物に至るまで、大胆な発想でトータルプロデュースし、その作品を見た人々に驚きと喜びを与えています。
“HINA VASE”は、北川氏が追求し続ける人形作りの「美」と「技術」を季節問わずに楽しんでいただけるフラワーベースです。雛人形の象徴である、襟元の布の重ねと色のグラデーションを用いてデザインを施しました。
⚫︎山梨で400年の伝統を誇る、鹿皮に漆で模様を描いた「甲州印伝」
⚫︎静岡の歴史あるシャトル織機で織られた「ヘンプウール」
⚫︎愛知の伝統的な手法による「尾張七宝」
など、日本の技術によって生まれた素材を組み合わせて製作されました。カラーバリエーションはブラック、レッド、イエロー、ブルーの4色をご用意いたしました。花を入れる際、七宝焼の花瓶を取り外して水を替えていただけますので、大変気軽にお使いいただけます。移りゆく季節の中で咲く花々と共に”HINA VASE”をぜひご堪能ください。